アメリカにも甘くない実情もある2 新冷戦(81)

アメリカにも甘くない実情もある2
          新冷戦(81)



1からの続きです


サンダース氏が撤退を表明した後の4月8日
のニューヨーク・タイムスはべた褒めの記
事が掲載されたということです。1970年
代のサンダースの医療制度の見直しの見解
も正しかったということです。政界に入っ
た時に遡ってべた褒めしています。「サン
ダースがアメリカの貧困層、病人、市民権
を奪われた人々の悲惨な生活に執拗に焦点
を当てたことは、おそらく現代の政治的な
記憶の中で、最大の賛歌となっている」 、
「嘘をついたこともない」 と高く評価して
いるということです。


サンダース氏のことはさておき、以下の記
事にはアメリカの大学の費用が記述されて
います。私立大学で年間600万円、公立大
学で300万円ということです。安い方の公
立大学へ4年間通ったとしても1200万円と
なります。学生ローンを組むと利息もある
でしょう。返済に何年もかかることが分か
ります。中には返済が滞って苦しむ人も出
てくるでしょう。これもアメリカの実情で
しょう。


5月下旬のニューヨークですが、約200万人
が生活に困窮していると言われました。新
型コロナの広域感染、パンデミック下のこ
とです。経済活動が停止する都市封鎖が長
引くと貧困者でなくても困窮状態になりま
す。公立学校や教会、ニューヨーク市内の
何百ヵ所もの所で、ほぼ毎日食料の配給や
炊き出しが行われているということでした。
配給などを受けるのに身分証明とかを見る
こともなく、住所を聞かれたりすることも
なく、本当に誰でも無料で食料の配給を受
けたり、食事を食べることができるという
ことです。


ニューヨーク州政府がニューヨーク周辺の
農場から買い上げて無料配給に回している
というニュースもあったようです。食料配
給団体が主に配給をし、色々な人種、年代、
子供連れなど、様々な人々が一つの列を作
って順番を待っていたようです。順番を待
つ間市民は何を思ったでしょうか。まずは
食料配給団体に感謝するでしょう。新型コ
ロナの感染の拡大を振り返り、何かを反省
するかもしれません。歴史的な非常事態を
見て、今までの人生で考えたこともないこ
とを考えた3、4ヵ月だったでしょう。社会
観が変わった人も多いことでしょう。新型
コロナが収束すると元のように世界で一番
忙しい都市に戻ると思われるのですが、町
内は一段と助け合いの姿が出現しそうな気
もします。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
竜巻・ネブラスカ州2014年6月の12

貿易戦争5月23・竜巻・ネブラスカ州2014年6月16日の12.PNG




コロナ禍があぶりだした貧困と格差。撤退したサンダースの主張が改めて注目される皮肉
BUSINESS INSIDER JAPAN 4/30(木)8:10 配信 



1からの続きです

タイミング遅れての高評価

撤退直後の4月8日のニューヨーク・タイムズの論説には、「サンダースは正しかった(Bernie Sanders Was Right)」という文章が寄せられた 。過去形だが、この論説が言いたいことは、現在進行形だ。

「1970年代にアメリカの医療制度の全面的な見直しを提唱したとき、サンダースは最初から正しかった。パンデミックが何百万人もの市民に対し、死に至るまでのストレスを与えている今も、彼は正しいままだ」 とし、さらにこう続けている。

「製薬会社が議会の助けを借りて致死性の疫病から利益を得ているのを見ても驚かない、唯一の政治家であることが、彼の今の姿だ」 さらに、 「サンダースがアメリカの貧困層、病人、市民権を奪われた人々の悲惨な生活に執拗に焦点を当てたことは、おそらく現代の政治的な記憶の中で、最大の賛歌となっている」 「嘘をついたこともない」 と高く評価している。


民主党を分断する世代間格差

ではなぜサンダースは負けたのだろう。 それは、サンダースの主張する教育費、医療保険、気候変動対策という3つの大きな争点が、民主党内部を割ることになっていたためだ。

 学費をすでに払い終わった層には、サンダースが訴える学生ローンの債務免除は「今後の余計な負担」と見えてしまう。

医療保険については国民の9割程度が保有し、年齢が上の民主党支持者の大多数はすでに何らかの保険を持っている。

また、民主党の支持母体である労働組合の中には、充実した保険プランを企業側から勝ち取っているケースも少なくない。

製造業が集中するいわゆるラストベルトの各州では、サンダースが環境政策を叫ぶほど、冷めてしまう。 コロナ禍がまだピークでない段階では、この民主党の中の分断が大きかった。一方で、サンダースを熱狂的に支持していたのは若者だった。


若者を動かした落語の名調子

サンダースの選挙集会に何度か立ち寄ったことがある。そこにはいつも似た雰囲気があった。 参加者のほとんどが若く、20歳から30歳の若者だ。顔のあどけなさから推察すると、高校生か中学生もいた。

猫背で白髪のサンダースの話を一言も聞き漏らすまいと耳を傾け、一言一言に拍手をし、喝采し、気勢を上げ、時には笑う。 その様子はまるで名人の落語家の名調子に合わせて反応する、寄席の客のようだった。

 実際、サンダースの演説は落語に似ている。「枕」でのつかみはいつも似ている。 「私がしたいのは政治的革命だ」「権威主義が世界を席巻している」 意味深な言葉で「この人は何を話すのだろう」とまず、ぐっと引き付けられる。

これに続き、 「億万長者が牛耳る世界にうんざりしていないか」 と畳みかける。 これに続く、落語の「本題」は毎回異なる。多くは若者向けに構成されたメッセージで、いずれも若者に切実な話題に切り込むことが多い。

 例えば教育費だ。学費の高騰が続き、日本円にすると私立大学で年間600万円、公立大学で300万円という信じられない額になる中、進学をあきらめたり、苦学して卒業しても多額の教育ローンに苦しむケースが急増している。

その若者に対して、 「公立大学は無償化する」「教育ローンもただにする」 と驚くような宣言をした。

◇◇◇◇◇◇


「既存の発想そのものを変えるのだ」

アメリカには、高齢者向けの「メディケア」、低所得者向けの「メディケイド」という公的医療保険はあるものの、大多数は民間保険に入らなければならない。

この民間保険はしっかりした企業に入れば、半額、あるいはそれ以上を企業が負担してくれるが、若者層に多い非正規雇用の場合、自己負担となる。 保険料は保障に合わせてまさにピンキリだが、十分なものを選べば、日本円で1人優に月額10万円を超える。

「オバマケア」で既往症のある人も保険加入が認められるようになったほか、国や州からの補助も増えた。その結果、無保険者は10%を割ったが、それでも大変だ。

 その若者に、国が運営する国民皆保険である「メディケア・フォー・オール」を語り掛ける。 「うれしいが実現は難しい」「いくらかかるかわからない」と思った参加者に対して、最後の「オチ」は強烈だ。それは新しい生き方の提案にほかならない。

 「先進国の中でアメリカだけが国民皆保険でない。世界一の国がなぜできない」「不可能かと思うかもしれない。ただ、既存の発想そのものを変えるのだ」 と逆に問い返す。

 「大企業や富裕者からの税金を増やす」「政府の救済で焼け太りした金融機関を分割」などの実際にはかなり難しそうな案も、その場の雰囲気で「ありえるかも」と思わせてしまう。 大きな拍手で集会は終わる。シンプルで曲げない。分かりやすい。妥協をしない。


コロナ禍後の明るい兆しとは

サンダースの主張は、切実な危機認識に裏付けられている。 移民して大変な仕事を経ながら、数世代かかり、子どもには自分よりも高い教育を受けさせ、一つ一つ経済的な階段を上がっていくのが、これまでの「アメリカンドリーム」だった。

しかし、教育費用が高くなることで、可動性が低くなり、この「夢」が壊れていく。 その「夢」を立て直す必要性をサンダースは主張した。 若者にとって、サンダースは希望の象徴であり、熱烈な運動を生んでいった。

 サンダース支持運動は、2008年のオバマの選挙運動に近いものがある。ヒラリーも、バイデンも、熱烈な「運動」を起こすことはできなかった。方向性は大きく異なるが、トランプの2016年の選挙運動も白人ブルーカラー層の息苦しさに支持された「運動」だった。 いずれにしろ、サンダースの2度の大統領選挙への挑戦は、アメリカ史で語り継がれるものだ。

 サンダースにとっては、党大会で採択する今後4年間の民主党の党綱領などに自分の主張を含めるように働きかける一方で、撤退を決め、バイデンに託すしか方法はなかったといえる。

 その意思や各種政策は、2016年にはサンダースの支援運動に尽力した、リベラル派のオカシオ=コルテス下院議員らが受け継いでいくのだろう。 冒頭のサンダースの寄稿は、次の一文で締めくくられている。

 「私たちが経験している恐ろしいパンデミックと経済崩壊に明るい兆しがあるとすれば、今、アメリカの根底にある基本的な考えを見直し始めているということだ」 「コロナ後の世界」にサンダース的価値観はどのように広がっていくだろうか。
前嶋和弘

(敬称略)
前嶋和弘(まえしま かずひろ):上智大学総合グローバル学部教授(アメリカ現代政治外交)。上智大学外国語学部卒業後、ジョージタウン大学大学院政治修士過程、メリーランド大学大学院政治学博士課程修了。主要著作は『アメリカ政治とメディア』『オバマ後のアメリカ政治:2012年大統領選挙と分断された政治の行方』『現代アメリカ政治とメディア』など。

コロナ禍があぶりだした貧困と格差。撤退したサンダースの主張が改めて注目される皮肉

4月30日(木) 8時10分 国際総合(BUSINESS INSIDER JAPAN)


★アートパネル「満月と夕照の赤富士」

 


終りまでお読み頂き、ありがとうございました

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